最近、ちょっと話題になっていた激安のHDMIキャプチャユニットを購入してみましたので使用感などを書いてみたいと思います。
購入したのはこちらです。
似たようなものが結構出ていますが、価格帯は1000円前後かなと思います。自分は960円で購入できました(2020.09.09現在709円)。機能的にハズレでもこの値段でキャプチャユニットが購入できるのはすごいことだと思います。
X68000でキャプチャしていた25年前には考えられないような感じだなあ…。コンポジット、コンポーネント、HDMIへ変遷してくるなかで画質も抜群に良くなったと思います(アナログからデジタルに変わったので当然といえば当然)
外観
外観はこんな感じです。デバイスとしてはHDMI信号入力するとUVC(USB Video Class)として認識され、USBカメラと同じ様に使用することができます。 そのため、特にデバイスドライバなどは不要のようです。(WindowsとAndroid以外は試していないのでわからないですが)
外観写真
デバイス上面アップ
デバイス下面アップ
送られてきた内容物としては以下のものがありました。
- 本体
- 延長用USBケーブル(TypeAオス-TypeAメス)
- マニュアル(英語と中国語のみ)
マニュアルに日本語はありませんが、大したないようでは無いので英語で理解は可能です。キャプチャソフトはデフォルトではついていません。
マニュアルではOBS studio
を使ってテストしている画像がありました。
Windows10での動作確認
認識は簡単でUSBポートに挿入するだけです。Type-Aコネクタがない場合には変換コネクタが必要です。 特に認識されたというようなトースト表示もなく認識が完了しました。
デバイスマネージャーを確認するとUSB Video
という名前で認識がされていました。
カメラを使用するアプリでもこの名前が使われていると思うので覚えておきます。 続いて認識が問題なくできたら今度はカメラを使用するアプリを使って確認してみます。
Zoomでの使用
ZoomでPCカメラの変わりに使ってみます。ちなみにこのデバイス、入力信号がない場合にはカラーバーが表示されます。 個人的には入力ソースが色々と絡み合うところではこの機能は好きかも。ちなみに音声の1kHzは出力されないようです。
切り替えも先程のデバイスの名前で表示されます。複数デバイスがあったときはどうなるのでしょうか…?
入力にPCのHDMI出力を使用すると、拡張ディスプレイをZoomの出力として使うことができます。もちろん操作も可能です。 単純に接続すると拡張されたデスクトップが表示されます。
アプリを持ってくることもできます。
Youtubeの再生もやってみました。動画は以下の素材を使っています。秒針なので割とコマ落ちとかわかるかなと。
こちらがオリジナルの素材です(無音素材) www.youtube.com
全画面再生してみます。動画はYoutubeへアップロードしているので、再エンコードによる劣化があるかもしれません。
HDMI経由でキャプチャした素材(無音素材)
厳密に言うと品質がどうとかいう話になるのでしょうが、1000円のデバイスなので全然問題ないと思います。ちなみに今回は無音素材で行っていましたが、Youtube動画に音声が入っていれば配信側にも音声が入っていますのでご安心を。
OBS Studio
での使用
マニュアルでもか書かれていたOBS Studio
ですが、こちらでもYoutube再生のテストをします。
OBS Studio
はビデオ録画と生放送用の無料でオープンソースのソフトウェアになります。
OBS Studio
はインストール後、そのままでは使用できないので、設定部分もやってみたいと思います。
まずはOBS Studio
を起動します。
起動したらソースウィンドウの左下にある【+】ボタンをクリックして入力ソースを追加します。
メニューが表示されるので、その中から【映像キャプチャデバイス】を選択します。
するとソースを作成/選択のダイアログが表示されるので、【新規作成】のラジオボタンを選んで【OK】ボタンをクリックします。
つづいて、映像キャプチャデバイスのプロパティダイアログが表示されます。
そこで、デバイスの項目のプルダウンメニューを開いて、今回のカメラデバイスを選択します(今回はUSB Video
を選択)。
入力を接続していないのでカラーバーが表示されました!これで設定はOKです。 最後に【OK】ボタンをクリックすると設定が完了となります。
設定完了の画面
PCのHDMI出力をデバイスに接続すると以下のように拡張ディスプレイとして使用することができるようになりました。
では、Youtubeの動画を再生して、録画を行ってみます。
今使用しているPCをは第4世代
のCore i7(Ivy Bridge 世代
)なので、OBS Studio
の動作自体がかなり重たくコマ落ちが発生しました。
OBS Studio
はビデオのミキシングなども行えるヘビーなアプリです。PC側をソースとした上で、キャプチャもしているので重たいのは仕方ないかなと思いました。今どきのPCならサクサク動くのではないかと思います。
配信機能だけをしようするのであれば、コマ落ちは無いような気がしました。
Androidから使用してみる
UVC(USB Video Class)ということもあるのでAndroidからも認識が可能です。USB OTG(USB On-The-Go)に対応したケーブルやUSB HUBを経由すればカメラを認識させることは可能です。
あとは、Playストアでカメラを使用するアプリをダウンロードすればOKです。
今回はこちらのアプリを使用してみました。
このアプリの起動前にキャプチャデバイスを接続しておけば、認識が行われてデバイスの使用許可のダイアログが表示されます。 液晶が汚い…
そして、【OK】をタップすれば以下のように拡張ディスプレイとしてしようができます。
反応は通常のHDMIディスプレイと比べれば遅いのですが、静的な表示や操作に必要なUIなどを外に出しておくといった用途であれば問題ないと思います。 テレカン時のチャットとか、参加者一覧とかという使い方もありでしょう。
また、Andoroid端末で拡張ディスプレイを実現するアプリもありますが、有料のものが多く、1000円は超えていたと思います(相性もあるらしい)。 そんな中で、このHDMI-USBキャプチャデバイスを使えば、価格も安く、更に違った機能を得ることができるのでオススメかなと思いました。 あくまで個人の感想ではありますが。
終わりに
値段が値段なので、多分ハズレなデバイスかなと思ったのですが、割と便利に使えるかもしれないという買い物になりました。 拡張デバイスとしても使用できますし、HDMI出力のあるカメラ(旧世代の一眼レフデジカメなど)があれば、PCへの取り込みが容易になるという点では一定の需要はありそうです。