IBM Project BobのAIエージェントがWSLで動かない! ― ファイル編集はできるのにコマンドだけ失敗する原因と解決策

IBM Project Bob(このエントリでは以降 Bob IDEとします)は、IBMが開発したAIエージェント搭載のIDEVS Codeのフォーク)です。AIエージェントにコマンドを実行させ、プログラムの生成や実行を自動化できる、いわゆるAIコーディングエージェント系のツールとなっています。

私は、普段の開発環境としてWSL(Windows Subsystem for Linux)を使っているため、Bob IDEもWSLから起動して使おうとしたところ、AIエージェントのコマンド実行で問題が発生しました。この現象がちょっと複雑なので、このエントリでは、この問題の原因を特定し、解決するまでの過程を記録します。かなり苦労しました🥲

ネット上にあまり情報がないので、同じ問題で困っている人の参考になれば幸いです。

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Raspberry Piの値上げニュースで考えた、「小型のローカルLLMデバイス選び」はN100ミニPCが現実解?

Raspberry Pi 5がまた値上げになりましたね🥲

www.gizmodo.jp

16GBモデルが60ドルアップで205ドル(約3万円)。しかも2025年12月に値上げしたばかりで、わずか2カ月での再値上げです。原因は世界的なRAM不足とのこと。

このニュースを見て真っ先に思ったのが、

「……小型のローカルLLM用途だと、いよいよデバイス選びはシビアになってきたな」

ということでした。

最近、ラズパイ5にOllamallama.cppを入れてローカルLLMを動かすというのを何度か試していますが、まさに今回値上げの対象になっている8GB〜16GBのゾーンが、小型のローカルLLMで一番欲しくなるんですよね。

uepon.hatenadiary.com

今回はこの値上げをきっかけに、「小型のローカルLLMを動かすデバイスって、何を基準に選ぶのがいいんだろう?」というのを整理してみました。

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「Doclingが有料化した」は間違い ― IBM Elite Support for Doclingのリリース情報を正しく理解する

https://www.docling.ai/img/bigduck.webp

2026年1月27日、「IBM Elite Support for Docling」の一般提供(GA: General Availability)について発表がありました。

community.ibm.com

これだけ見るとDoclingは有料になっちゃうの?🤔と感じますが、そうでは無いようです。

この発表の意味するところや企業がDoclingを活用する上での選択肢がどのように広がったのか書いてみようと思います。

Doclingとは

Doclingは、IBM Researchが開発したオープンソースのドキュメント処理ツールです。PDF、Word、PowerPointなどの非構造化ドキュメントをAIで解析し、JSONMarkdownといった構造化データに変換します。

以前、私も少し触ってみましたので参考においておきます。

uepon.hatenadiary.com

RAG(Retrieval-Augmented Generation)の構築において、「いかに高品質なドキュメント解析を行うか」が重要なテーマとなっています。これは当たり前の話で、LLMに渡すコンテキストの品質がアウトプットの品質を左右するからです。Doclingは、まさにこの課題に対するプロダクトであり、ドキュメントインテリジェンス、RAG、エンタープライズ検索・分析など、幅広く採用が進んでいます。

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8GBメモリでOK!Raspberry Pi 5で使える日本語対応ローカルLLM一覧

以前のエントリなどでも触れていましたが、Raspberry Pi 5(8GB RAM)でリアルタイム対話可能な日本語LLMは実現可能となりつつあります。それも、特別なハードウェアを使用することなしにです。 これは、1B〜3Bパラメータのモデルでもかなり優秀になってきているからです。そのなかでもGemma3:1bTinySwallow-1.5B(日本語特化)、Qwen2.5:1.5b〜3bといったモデルが有力な候補となるでしょう。 (7Bクラスは動作はしますがかなり遅く実用性に難あり)

また、プラットフォーム的な話としては、llama.cppOllamaより10〜20%高速ですが、セットアップの容易さではOllamaが優れています。Ollamaで試してみて、更なる高速化が必要となればllama.cppに乗り換えるというのがいいかもしれません。


今回想定しているハードウェア・OSの要件

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さよならNeofetch、こんにちはFastfetch!代替ツールまとめ

皆さん、ターミナルを開いたときに neofetch でシステム情報を表示するの、好きですよね?(私だけ?)あのアスキーアートと一緒にスペックが並ぶ画面、なんだかテンション上がります😊

ところが先日、最新のRaspberryPi OS環境で何気なく sudo apt install neofetch したところ…

えっ、ない…?🥲

調べてみると、長年愛されてきたNeofetchが公式リポジトリから削除されているようでした。開発元のリポジトリアーカイブ(読み取り専用)化され、メンテナンスが終了したのが理由のようです。

というわけで今回は、Neofetchの代わりとなるモダンなツールFastfetchの導入手順や、その他の代替ツールについてまとめてみます。

⚠️ちなみに、RaspberryPi OSの最新版ではパッケージリストにはありませんが、Ubuntu24.04 LTSなど他のディストリビューションではまだ利用可能です。

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