4月に復帰してからというもの、日中は業務に追われてClaudeをじっくり触る時間がほとんど取れていない。Max 5xプラン($100/月)を契約しているのに、正直もったいない状態が続いている🫠
私は世間的には非エンジニアにカテゴライズされているメモ帳プログラマなので、コードを書くときはWEBチャットで対話しながら進めるほうが性に合っていると思っている。それは引き続きそうするつもり(やりたいことが出てきたらClaude Codeを使用すると思うが🤗)。最近分かったことだが、自分は実はLLMと対話したり議論するがかなり好きらしい。
そんな中、2026年4月9日にClaude Cowork(以降はCoworkとする)がResearch PreviewからGA(一般提供)になったというニュースがあった。タスクを渡して「あとはよろしく」とできるなら、夜間の作業効率が上がるかもしれない。せっかくのMaxプランを活かすためにも、重い腰をあげて移行に手を動かしてみることにした。
Coworkってそもそも何?
一言でいうと、Claude Codeの非エンジニア版のようなものといえばいいのだろうか。公式ヘルプでも「Claude Codeを支えるagentic architectureをClaude Desktopから使えるようにしたもの」と説明がある。WEBチャットが「質問して答えをもらう」のに対して、Coworkは「タスクを渡して成果物を受け取る」。つまりAIが「答える」存在から「処理する」存在に変わる仕組みといえるだろう。
ローカルのファイルシステムに直接アクセスし、複数ステップのタスクを自律的に実行してくれる。ちなみに、Axiosの報道によるとClaude Codeを使ってCoworkを約1.5週間で構築したとか?Claude Codeが自分の弟分を作った、みたいな話でちょっと面白い。
子供の頃にみた、「キカイダーとキカイダー00」の関係を思い出す。
キカイダー01(イチロー)が去った寂しさを紛らわすために、光明寺博士の設計図を基にキカイダー(ジロー)が作った人造人間。そのため、人造人間が造った人造人間という『人造人間キカイダー』の人造人間の中でも特異な存在となっている。人間態の名前は零。クールで冷静に物事を判定する。
作品中の良心回路の名前が「ジェミニィ」というのもなんとなく、Geminiを感じさせる。
WEBチャットとCoworkの違い
移行する前に、そもそも何が違うのかを整理してみた。
| 項目 | WEBチャット(claude.ai) | Cowork |
|---|---|---|
| 動作環境 | ブラウザ | Claude Desktop アプリ(macOS / Windows) |
| ファイルアクセス | アップロードが必要 | ローカルフォルダに直接読み書き |
| 動作モード | 1問1答の会話型 | タスク実行型(計画→実行→納品) |
| スケジュール実行 | 不可 | 定期タスクのスケジュール可能 |
| モバイル連携 | そのまま使える | Dispatchでスマホから指示を飛ばせる |
| 料金 | Pro以上 | Pro以上(同じサブスクで利用可能) |
WEBチャットとは文脈の持ち方が少し違い、チャット履歴のメモリや持続スレッドはあるが、タスク実行中心の設計になっている。
セットアップ
Step 1:Claude Desktopアプリのインストール
claude.com/download にアクセスして、自分のOS用をダウンロードする。インストールして起動したら既存のAnthropicアカウントでサインイン。



料金プランは以下の通り(2026年4月時点)
- Pro:$20/月(年払いなら$17/月相当)
- Max:from $100/月(5xが$100、20xが$200)
- Team:$30/ユーザー/月
- Enterprise:要問い合わせ
いずれの有料プランでもCoworkは使える。WEBチャットで既に有料プランを使っているなら追加料金はかからない。ここはうれしい。
Step 2:Coworkモードに切り替える
アプリ上部にタブが並んでいる。

- チャット … WEBチャットと同等の会話モード
- Cowork … タスク実行モード(今回の主役)
- コード … Claude Code(開発者向け)
【Cowork】タブをクリックするとタスクモードに切り替わる。見た目はチャットと似ているが、仕組みが異なる。
チャット

Cowork

コード

Step 3:作業フォルダを設定する
Coworkはローカルのフォルダに対して読み書きする。最初に作業フォルダを指定する必要がある。
【Cowork】タブに切り替えたら、タスクを片付けましょうという画面が表示される。

タスク入力欄の下に【プロジェクトで作業】というドロップダウンがあるので、ここをクリックして作業対象のフォルダを選択する。タスクごとに違うフォルダを指定することもできる。

おすすめは専用フォルダを1つ作っておくといいかもしれない。
たとえば… Windows: C:\Users\<ユーザー名>\Documents\CoworkSpace macOS: ~/Documents/CoworkSpace
⚠️Coworkはフォルダ内のファイルを変更・削除できる。最初は大事なデータがあるフォルダをいきなり渡すのはやめておこう。バックアップ大事😊
アクセス範囲に関しては思ったより制限がしっかりしている印象がある。Coworkは明示的に共有したフォルダの中だけが操作対象で、それ以外のファイルシステムは見えない設計になっている。複数のフォルダをターゲットにすることは可能。
加えて、ファイルの削除には毎回明示的な許可が必要で、確認プロンプトが表示される。計画の提示と合わせて、二重のガードレールになっている。
つまり、タスクごとに共有フォルダを選ぶ操作自体がアクセス制限になっている。公式ドキュメントでも「専用の作業フォルダを作り、広いアクセスを与えるのではなくそこだけを共有する」ことが推奨されている。
安全サイドに考えるのであれば、作業フォルダ内を以下のように分けておくと安心かもしれない。
CoworkSpace/ ├── raw/ ← 元ファイル(ここは触らせない。コピー元として使う) ├── work/ ← Coworkの作業場(ここを共有する) └── out/ ← 成果物の出力先

raw/に原本を置いて、work/フォルダだけをCoworkに共有する。この方法であれば、操作を誤って変更・削除があってもraw/の原本は無事となる。面倒に見えるが、一度フォルダ構成を作ってしまえばあとはルール次第となる。
フォルダ選択後の様子

Step 4:最初のタスクを実行してみる
ここまでの操作が終わったら、簡単なタスクで動作確認してみる。
プロンプト例
作業フォルダにあるファイルの一覧を確認して、 種類ごと(PDF、画像、テキスト)にサブフォルダを作って分類してください。

入力後に【始めましょう】ボタンをクリックすると、Coworkがタスクの計画を立てて提示してくれる。ここで「こういう手順でやろうと思ってるんだけど、いい?」と確認できるのがポイント。意図と違う場合はここで修正指示を出せる。
Claude Coworkは以下の流れで処理を行う。
- リクエストを分析して計画を立てる
- 計画を提示する(ここで確認できる)
- 実行する
- 結果を報告する
ファイル操作の前に計画を見せてくれるのが安心ポイント。意図と違えばここで修正指示を出せる。
WEBチャットの「生成→確認→修正依頼」のサイクルに似ているが、ファイル操作まで一気に進めるのが違いである。
処理の様子



処理結果
実践的なタスク
セットアップだけだとつまらないので、もう少し実用的なタスクも試してみる。
タスク例1:ダウンロードフォルダの整理
⚠️ Downloadsフォルダを直接Coworkに共有する例。中に重要なファイルがある場合は、先に作業フォルダへコピーしてから試すほうが安全。
このフォルダ(Downloadsフォルダ)の中身を確認して、 以下のルールで整理してください: - PDFは「PDF」フォルダに - 画像ファイルは「Images」フォルダに - 2025年のファイルは「Archive_2025」フォルダに - 重複ファイルがあれば報告だけして削除はしない

そこそこのファイル数があると、手動では30分くらいかかる作業なのだが、Coworkだと数分で終わる。しかも「重複ファイルがあれば報告だけ」のような条件分岐もちゃんと行なってくれる。
処理の様子

処理結果

タスク例2:講義資料の下書き作成
このフォルダにある「情報システムの基礎」の第2回の講義要点をMarkdownで作成してください。 - 前回の振り返り(要約3行程度) - 今回のトピックの概要 - 学生向けの具体例を2〜3個含める - 末尾に確認問題を3問

WEBチャットでやろうとすると「ファイルを複数アップロード→生成→ダウンロード→フォルダに保存」になるが、Coworkなら「フォルダを指定→指示→完成したファイルがフォルダに直接保存」で終わる。このアップロード→ダウンロードの往復がなくなるのが思った以上に快適🤩作成する資料が複数あると毎週この作業が発生するので、効果は積み重なる。

タスク例3:スケジュールタスクの設定
Coworkの機能の一つがスケジュール実行である。テキスト入力欄で/scheduleと打つか、左サイドバーの【Scheduled】から設定を行う。
/schedule 毎週月曜日の23:40に次回の講義に向けた準備状況のチェックリストを作成してください。
スケジュールタスクの設定

処理結果



👉️スケジュールタスクはデスクトップアプリが起動中で、PCがスリープしていない状態でないと処理が行われない。「寝てる間にやっておいて」という動きはPCを起動おかないと実現できない模様😢
⚠️ここで指定した時刻はあくまでも「タスクを開始する時刻」であって、処理が完了する時刻ではない点に注意。タスクの内容によっては処理に数分かかることもあるので、厳密なスケジュール管理が必要な場合は、タスクの内容と処理時間を考慮して設定する必要がある。
スケジュールタスクの実行


実用Tips
Tip 1:コンテキストファイルで「毎回の自己紹介」を省略する
Coworkの単発セッションではWEBチャットのようなメモリの持ち越しがない。最初は「えっ、なんで?」と思ったのだが、これは意図的な設計の模様。過去の誤解や古い情報を引きずらないというメリットがあるのだ。
ではどうやって毎回の「自己紹介」を省略するか。Coworkには3層の指示構造が用意されている。
| レイヤー | 影響範囲 | 設定場所 |
|---|---|---|
| グローバル指示 | 全セッション共通 | 【設定】 → 【Cowork】 → 【グローバル指示】 |
| コンテキストファイル(.md) | そのフォルダでのセッション全体 | 作業フォルダ直下 |
| タスクごとのプロンプト | その1回のタスクだけ | 入力欄に都度記述 |
上から順に「行動指針」「プロジェクトのREADME」「今回の作業指示書」みたいなイメージ。この3層を意識して設計すると、毎回の指示が格段にシンプルになる。
Tip 2:グローバル指示の設定方法
3層構造の一番上、全セッション共通の指示はここで設定する。
【設定】 → 【Cowork】 → 【グローバル指示】から編集できる。

すべての出力は日本語で行ってください。 ファイル名には日本語を使わず、英数字とハイフンで命名してください。
言語設定やファイル命名規則のような「どのプロジェクトでも共通のルール」を書くのに向いている。このルールはどのフォルダを開いても適用される。
自分の場合、ここには以下のような内容を書いている。
- 出力は日本語 - 技術用語は英語のままでOK - ファイル名は英数字とハイフンで命名 - 削除操作の前に必ず確認を取る - エラーが出たら原因と対処案を併記する
Tip 3:コネクタとプラグインを活用する
外部サービスとの連携は【設定】 → 【コネクタ】から設定できる。最新のUIでは左サイドバーのカスタマイズからスキル・コネクタ・プラグインをまとめて管理できる統合ディレクトリも用意されている(導線が複数あるので少しわかりにくいかもしれない)。
GA版で追加されたものも含めると、かなり充実してきている。
代表例 * Claude in Chrome:ブラウザ操作の自動化。フォーム入力や情報収集を任せられる * カスタムコネクタ:カタログにないツールも自分で追加できる
つらいところ😢
- まだ全てのコネクタが日本語環境で安定しているわけではない
- コネクタの設定自体は簡単だが、意図通りに動かすプロンプトの書き方にコツがいる

Tip 4:Dispatchでモバイルから指示を飛ばす
これが個人的に一番興味を持った機能。スマホのClaudeアプリからデスクトップのCoworkにタスクを送れる。
⚠️DispatchはPro/Max限定の機能である。
- デスクトップアプリの左サイドバーで【Dispatch】をクリック
- QRコードが表示されるのでスマホのClaudeアプリで読み取る
- 同じアカウントでログインしていることを確認
これで外出先から「あのフォルダの資料をまとめておいて」と指示できる。スマホで指示→PCで実行→結果をスマホで確認という流れ。Dispatch経由の場合はスマホとデスクトップをまたぐ継続的な会話スレッドが維持されるので、文脈が途切れないのもありがたい。
ただしデスクトップアプリが起動中でPCがスリープしていないことが条件なので、会社のPCをスリープ禁止にしておくかどうかは社内ポリシーとの相談になる🫠
Tip 5:WEBチャットとの使い分け
完全移行ではなく、使い分けを意識するのが現実的なのかもしれない。
WEBチャットが向いている場面
- ちょっとした質問や相談
- コードを書きながらの対話
- アイデアのブレスト
- 過去の会話コンテキストを活かしたやり取り
Coworkが向いている場面
- 講義資料・ハンズオン教材の作成と整理
- ローカルファイルの整理・変換・リネーム
- 複数ファイルからのレポート・資料作成
- 定型業務のスケジュール実行
私の実感 自分の場合、コードを書くときはWEBチャットで対話しながらのほうがしっくりくる。一方、講義資料の作成やハンズオン教材の整理のような「素材を集めて→構成して→ファイルに仕上げる」タイプの作業はCowork向きだと感じた。夜の限られた時間で「指示だけ出して、仕上がりを確認する」というサイクルが回せるのは大きい。
なお、CoworkはWEBチャットよりも使用量の消費が大きい点には注意。複雑なマルチステップのタスクはトークン消費が多くなるので、「ちょっとした質問もCoworkで」みたいな使い方はもったいない。シンプルな質問はチャット、重い作業はCowork、という切り分けは懐にも優しい。
おわりに
個人的にはWEBチャットからCoworkへの移行は「全部乗り換える」というより「実行系のタスクをCoworkに渡す」という感覚が近いのかなと感じました。
セットアップ自体はものの数分もかからないが、コンテキストファイルの整備に少し時間をかけることで日々の使い勝手が大きく変わる。ここは手を抜かないほうがいいでしょうね。
個人的に一番期待しているのは、短時間の作業効率が上がること。日中は本業で手一杯、夜に講義資料やハンズオン教材を作る時間も限られている。そんな中で「素材フォルダを指定して指示を出す→仕上がりを確認して微調整」というサイクルが回せるなら、せっかくのMaxプランをもっと活かせるはず。
また、Chat → Code → Coworkという進化の流れを見ていると、AIというものが「会話相手」から「作業者」に変わりつつあるのを感じる🤗ただ、だからといってWEBチャットが不要になるわけでは無さそう。コードを書くときや考えをまとめたいときは、やっぱり対話型のほうが合っている。結局のところ、「考える・書く」はChat、「組み立てる・仕上げる」はCoworkという棲み分けが自分には自然に感じる。
まずは作業フォルダを1つ作って、ファイル整理あたりから試してみるのがおすすめかな。いきなり業務の重要タスクを任せるのではなく、失敗しても困らないタスクから始めるのがコツかもしれない。
少し長くなったが、書き始めると止まらなくなるのはいつものことということで🤣
