2021年の夏休みのmicro:bit夏期講習でもトラブルがあったので、その件も後半に追記します。
来月から1か月ほど、子ども向けのmicro:bitのワークショップを開催することになりました。プログラミングに使用するのはPCではなく、iPadなので、ちょっとだけ電波状態や都度手間がかかる点が不安要素ではあります。USB接続のほうが圧倒的に楽なのはわかっていますが、手持ちの端末はiPadだけなので仕方ありません。iPadのアプリでもPCと遜色なくプログラムは作れると思います。Bluetoothによるペアリング設定とダウンロード時に毎回Aボタン+Bボタン+resetボタン
を押す必要があるのだけが少し面倒かもしれませんけど。
ペアリング作業は以下の動画の通りになります。(この動画はBluetoothのペアリング動画なんですが、USB給電をしているのでぱっと見では微妙に感じます)
そんな中で、ワークショップの生徒募集を行う際のデモ用のプログラムを作る必要が出てきました。いつも通り、事前設定としてBluetoothのペアリングを行います。よくやりなれた作業ではあるのですが、はまりました。何度やっても、ペアリングまで進んでいってくれません。デバイスが見つからないといった状況です。
今回はそんなときのリカバリー方法をメモっておこうと思います。多分大量にmicro:bitを持っていて、ワークショップをするような人しか使わなさそうだけど。
とりあえず、状態の確認
最初はBluetoothのOFFでもされているのかなと思ったりもしたのですが、設定としてはONになっていました。
しかたないので、iPadを再起動してみました。それでも、うまくペアリングしてくれません。ここまでくるとかなりやばい感じで、micro:bitの故障も考えましたが、PCにUSBの有線接続を行うと問題なく認識、ダウンロードできています。この時点でmicro:bit側は故障していなかったのでほっとしました。
原因はiPad側?
あとはiPad側が疑われます。再起動は行っているのでアプリ側の問題ではなくOS側の処理に問題があるのかなと思いました。ただ、BluetoothはONになっているのでハード的なものではなく、ペアリング情報でのエラーではないかと疑いました。
iPadの【設定アイコン】をタッチして、
画面左側にある【Bluetooth】をタッチして設定画面に入ります。
すると、画面右側に現在登録済みのBluetoothデバイスが表示されていると思います。 登録済みのmicro:bitは【BBC micro:bit ほげほげ】と表示されているので 登録済みのmicro:bitをいったん削除していくことになります。デバイスの(i)のついたアイコンをクリックします。
すると、【このデバイスの登録を削除】と表示されるので、削除を行います。
この作業を繰り返して、登録されたmicro:bitの設定をすべて削除していきます。
すべてを削除した後に、再度micro:bitアプリから【Pair a new micro:bit】ボタンをタッチしてやり直すと治りました。
おわりに
個人で20台とかmicro:bitを管理していると割とこういう事象にも当たる可能性があるということでのトラブルシューティングでした。新しいmicro:bitのVersion2もでたのに20台も旧バージョンをもっている…。新しいもの好きの自分としては複雑な気分ではあります。そのうち、新しい方も購入すると思いますけどね。
2021.07.28追記
2021年の夏休みに70名の子どもたちを対象にmicro:bitの夏期講習という名のサマースクールを行っているのですが、子どもたちが使用しているなかでBluetoothが使えなくなるというもの何台か出現しています。授業は90分ということもあるので、この場合には対応は諦めて予備品を使うことにしています。ただ、今後使えなくなるのは困るので、色々試していました。上記のiPadのBluetooth接続一覧から削除することも必要になりましたが、少しだけVersion1でもペアリングの際に動作が細かく変わったようなので追記しておきます。
現象としては以下のようになります。
- 電源を入れてもペアリングモードに以降しない
この種の現象はたまにはあるようです(2日で2台この現象が発生しました)。そういうときにはmicro:bitをPCに接続してUSB経由で正常なプログラムをダウンロードすることで正常な状態になるとうことはtipsとしてあります。今回これで正常にペアリングモードに移行できるようになりました。ただ、そのようにして対応した場合、ペアリングモードに移行したにもかかわらず、iPadとの接続ができないという現象が発生しました。また、アクセスランプが何もしていない状況でも点滅をし続けるという状況にもなりました。
そこで、念の為、ファームウエアを以下のリンクで参照しながら、メンテナンスモードに移行して更新を行いました。
そして改めてペアリングモードを立ち上げて(立ち上げは成功する)、iPadとペアリングを行おうとすると失敗します。また、ペアリングモードの以降に関しても 以前とは少し挙動が変わったようでした。通常はA+Bのボタンを押しながら、リセットボタンを押しっぱなしにしてもペアリングモードに入れたのですが、新しいファームウエアではリセットボタンはすぐに離さなければいけないようです。ドキュメントなどにも「リセットボタンはクリックする」という表記になっているので、それが正しい動きなのだと思いますが、少し動きが変わったので戸惑いました。
ペアリングモードで接続できないため、上記のiPadのBluetoothの設定からmicro:bitの設定を削除することで正常に接続ができるようになりました。ファームウエアの更新が原因かなと思いましたが、ファームウエアの更新を行っていなくても、ペアリングモードのトラブルがあった個体では同じ現象になりました。
授業という短い時間で即時対応するというのは現実的ではありませんが、このことがどなたかの助けになればと思います。