Raspberry Pi Desktopをインストール
以前からあったx86版のRaspberryPixel(Raspbian JESSIE With Pixelが正式名称だった?)がバージョンアップしていました。ちょっと、PC版のLinuxも少し触る機会があったのですが、apt
コマンドではディストリビューションのアップグレードが出来ないようだった(バージョンがダウンしたような表記になってしまったw)ので、インストールし直すことにしました。
使用したPCは【Acer Aspire One 753】になります。 www.notebookcheck.net
結論からいうと以前やったものとはかなり印象的に変わっていたのでメモを取ることにしました。
OSの正式名称としてはRaspberry Pi Desktop
という名称でいいのかなと思います。
USBメモリへイメージの転送
この部分に関しては以前と同様にEtcher
を使用します。
rufus
でもいけるかなと思ったのですが、最新のrufus
の書き込みモードにdd形式の選択がUIから消えていたので、Etcher
で行ったほうがいいかもしれません。(古いバージョンだと問題はないのかなと勝手に予想)
↑ dd形式の書き込みができない
書き込み操作は簡単で、インストールしたらEtcher
を起動
【Select Image】ボタンを押してダウンロードしたOSイメージを選択します。
イメージを選択したら次は【Select drive】で書き込み先のUSBメモリを選択します。
ドライブ選択のダイアログが表示されます。
あとは【Flash!】ボタンをクリックして書き込みを行います。
下記の画面が出れば処理終了になります。
ここまでは特に大きく差はありません。
USBをPCに挿してを起動する
起動すると以下のような画面が出てきます。前はこのような画面はなかったのですが…。このバージョンからはこのイメージはLiveイメージのようなものになり、Persistence領域(Liveイメージとは別の領域に変更した情報を入れる)ようになったようです。基本的にはメニューの一番上にある【Run with persistence】選択すれば良いようです。
あとは起動すれば普通のRasbianと大きくは変わりません。ただ、以前のバージョンにはなかったraspi-config
がある点が大きく変わった気がします。起動時にSSHの起動はありますが、VNCなどの起動がない(その他はRaspberryPi固有なのでなくても仕方ないですが)のが少し困った感じです。ただ、dpkg-reconfigure
を使うよりはずいぶん進歩したなって感じです。
GUI起動もできますが、設定中の作業でCUI起動しかできなくなってる…(日本語フォントっぽい感じがしなくもない)
CUIでも問題はないのでいいのですが…。
また、SSHに関しては有効化を行ってもそのままusernameとpasswordでログインできるモードではありませんでした。鍵推奨ということでその設定なのかもしれませんが、最初にしらないとなぜ?になってしまうかも。
SSHの設定変更
usernameとpasswordでログインできるようにするには
/etc/ssh/sshd_config
を編集することになります。
$ sudo vim /etc/ssh/sshd_config
ファイルの中ほどにある PasswordAuthentication no を PasswordAuthentication yes に変更します。
変更後はサービスの再起動を行えばOKです。
$ sudo systemctl restart ssh $ sudo systemctl enable ssh
(注)2行目は念の為ですが多分いらないような気がします。
これで無事にSSHができるようになりました。
#VNCの設定
次はVNCになります。Raspbianにデフォルトで入っているのはRealVNC
なのですがなんとRaspberry Pi Desktop
にはRealVNC
のパッケージが存在しません。仕方ないので、昔使っていたTightVNC
で代用します。
【TightVNC】 www.tightvnc.com
以下2つの情報を参考に設定を行っていきます。
VNC server in Jessie (using a systemd service)
[メモ] Raspberry Pi : VNCサーバ設定(自動起動)
インストールに関しては以下でOKです。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install -y tightvncserver
インストール後、一度vncserver
を起動します。起動しなくてもいいのですが一回目の起動時にパスワードを登録することになりますのでここでやっておいたほうが無難です。登録しなかった場合にはパスワードなしでの設定になります。(設定する場合にはvncpasswd
コマンドを実行すれば再設定出来ます。)
Serverを手動にて起動し、パスワード設定を行う。
$ vncserver
つづいて設定ファイルの編集を行います。
$ sudo vim /etc/systemd/system/vncserver@.service
【/etc/systemd/system/vncserver@.service】
[Unit] Description=Remote desktop service (VNC) After=syslog.target network.target [Service] Type=forking User=pi PAMName=login PIDFile=/home/pi/.vnc/%H:%i.pid ExecStartPre=-/usr/bin/vncserver -kill :%i > /dev/null 2>&1 ExecStart=/usr/bin/vncserver -depth 24 -geometry 1280x800 :%i ExecStop=/usr/bin/vncserver -kill :%i [Install] WantedBy=multi-user.target
編集後に設定を有効化して
$ sudo systemctl daemon-reload && sudo systemctl enable vncserver@1.service
再起動を行います。
$ sudo reboot
あと、Windowsからはリモートデスクトップ接続を使用してVNC接続を行いたいので
xrdp
をインストールしておきます。
$ sudo apt-get install -y xrdp
設定が完了するとWindowsからリモートデスクトップ接続でVNCへ接続できるようになります。
日本語化
日本語化に関しては以下を参照して行いました。ありがとうございます。
【参考】 PIXEL for x86 (RaspberryPiのデスクトップ環境)
日本語入力(IM)
$ sudo apt-get install fcitx-mozc -y
インストール後に優先順位などの設定が必要かと思ったのですが大丈夫そうでした。
日本語フォント
$ sudo apt-get install fonts-ipafont fonts-ipaexfont fonts-takao
Chromiumの日本語化
$ sudo apt-get install chromium-l10n
libreofficeの日本語化
$ sudo apt-get install libreoffice-help-ja
Node.js
のインストール
これで大丈夫かなーと思ったのですが、開発環境も一応確認。
pythonは2系も3系もそれなりに使えそうなバージョンだったのですが、Node.js
はインストールされていませんでした。apt
でインストールをするのですが、インストールされるのはVersion4系。さすがにletなどが使えないということでもあったので、少なくとも現在のLTSのバージョンにはしておこうと思います。(ちなみにNode 4.x is End Of Life
とのことです。)
ただ、Version4系の頃にはそもそもnpm
のパッケージがないので、n
を使おうと思ってもnpmを経由してインストールは出来ない状況でした。
公式情報でインストール方法があったので、それを使用してインストールを行います。
$ curl -sL https://deb.nodesource.com/setup_8.x | sudo -E bash - $ sudo apt-get install -y nodejs $ sudo apt-get install -y build-essential
これでバージョンが8.11.2のLTSまで来ました。npmも同時にインストールされるのでバージョンが5.6になっています。
$ node -v && npm -v v8.11.2 5.6.0
おわりに
一応これで、Windows7時代のCeleronなPCもそれなりに作業用に使用できるようになりました。実の所はUbuntuにする予定だったのですがUSBにうまく入れられなかったので苦し紛れには近いです。インストール時の苦労を考えるとUSBメモリを2つ使ってUbuntuを入れるのがいいと思います。
…どんなだよ。
ちなみにScratch2も日本語設定できています!